子供とあゆむ足跡から
歌好きの子供たちへの心配ごとです(’00年1月作成)。
ここのところ視聴率が落ちてきているとはいえ、NHK紅白歌合戦は大晦日の恒例番組でしょう。わが家でも、ほぼ毎年のごとくこの番組を見終えてから、年越を迎えています。昨年末は、初めて子供たちといっしょに見ることになりました。それまで下の娘は、番組の途中で寝付いてしまうため、最後まで見ることがなかったのです。延々と4時間にわたって、テレビの前であーでもない、こーでもないと、にぎやかな家族だんらんでした。
最近の流行を仕入れる機会の少ない私にとっては、年々知らない歌の割合が増えていくことはちょっと残念です。それでも、一昔前のはやり歌を聞けば、そのころを懐かしく思い出したりして楽しめるものです。私たち夫婦は歌が好きですが、子供たちも好きなようで、テレビでよく流れる歌や、毎週見ているアニメの主題歌など、結構そらんじているようです。子供たちも、そのうちその時代の思い出とともに、はやりの歌を記憶にとどめるようになるのでしょうか。
最近は、学校の音楽でも、新しい歌を取り入れた授業が行われていますし、「翼をください」のように教科書にのる歌もあります。卒業式でも、「蛍の光」や「仰げば尊し」などは聞かれず、最新の流行歌が選ばれて、思い出作りにひと役かっているようです。
さて、そんな歌好きの私たちですから、さそわれてカラオケルームへも時々出かけます。同世代の仲間内ですと、ふるい歌でも気兼ねなく歌うことができます。子供たちもよくついてきて、アニメソングをうたったりしています。昔の世代にとっては、カラオケは飲み屋の余興というような印象が強いのですが、ママさんグループや、中高生の子供たちの姿もよく見かけるようになりました。カラオケルームの場所も繁華街ばかりでなく、住宅街の近くにも数多く作られています。カラオケそのものが、ボーリングなどと同じように室内娯楽の一つとして認められるようになったのだと思われます。
それでも、親の立場として見れば、まだ学校へ通っているような子供たちだけでカラオケルームに行くというのには、少し抵抗感があります。他人の目が届きにくい個室の空間ということもありますし、お金もそれなりにかかるということもあります。また、繁華街近くで問題児のたまり場だったりすることもあります。
そうはいっても昼間の時間帯であれば、親は楽しんでいるのになぜ自分たちだけダメなのか、中学生以上の子供たちを納得させるのは、なかなか難しいことです。最近では、パソコンで最新の曲をネットからダウンロードしてカラオケを楽しむことも可能となりましたが、自由に大声で歌えるような住宅に住んでいるひとは少ないでしょう。
我が家の子供たちは、まだ親といっしょでも満足していますが、そのうち古い歌はつまらないから友達と行くと言い出したときには、どうしようか。ちょっと悩ましいところです。ある程度の歳になっていれば、子供を信用してやることも必要なんでしょうけどね。