子供とあゆむ足跡から


第28集 兄妹の性格

二人の子供たちの性格の違いについて考えてみました(’00年10月作成)。


 あるとき、中学生になった長男の通学かばんを動かそうと、ひょいと持ちあげてみておどろいた。むちゃくちゃ重いのである。へたな格好で持ちあげていたら、ぎっくり腰になっていたかもしれない。どうも、その日の時間割には関係なく、全教科の教科書やノートを持ち歩いているようなのである。ところが、それにひきかえ、下の娘のランドセルはいつも驚くほど軽い。必要なものしか持っていかないし、時には必要なものも置いていってしまい、登校したと思ったらあわてて取りに帰ってくることも良くある。
 始めは、このようなことは、単に我が家の子供たちの個々の性格によるものと思っていたのであるが、どうもそうでもないらしい。妻が中学校の聞いてきた話では、上の子は重いかばんを持っていくのに対し、下の子のかばんは軽いという家庭はけっこうあるらしい。なかには、兄弟で足して2で割ればちょうどよいのに、となげく母親もいるようである。

 そう言われてみると、確かに、最初に生まれた子供の性格と、二番目の子供の性格というのは、小さいころの育てられた環境にも依存して、それなりの傾向があるように思えてくる。核家族で生活をしていて始めて生まれた子供というのは、身近に経験者もなくわからないことの連続である。そのため、親の側もかなりの気を使って育てたものである。物心ついたような小さいころから、細かい悪さも取り上げて、いちいちしかってみたりもした。そのためか、子供の性格としては多少なりとも、周りを気にする神経質なところが出来たようである。それに比べて2番目の子供は、上の子の経験をふまえて、良くいえば無駄な心配はしないようになり、悪くいえば手を抜くところがあったりする。その結果としてなのか、性格的にもわりとおおざっぱなところがある。我が家のように、男と女の違いがあってもこのような違いが生まれるのであるから、兄弟や姉妹のような同性の子供たちであれば、もっとこの傾向は顕著になってもおかしくはないように思える。

 もっと大きくなって、親のコントロールが効かないような年になったらどうなるか。もともと持っている個性がもっと現れてくるのかも知れないが、もう少し観測を続けてみないと、今の時点では定かではない。まあ、だからといって、2度目の経験をすることはもう無いだろうから、結果を見守るだけではあるが。
 


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