子供とあゆむ足跡から
子供たちとみる夢についてです(’00年12月作成)。
12月から1月にかけてのこの時期は、子供たちにとって、クリスマスのプレゼント、正月のお年玉とうれしいことが続きます。手わたしをされるお年玉は、だれからもらったものかが分かります。しかし、クリスマスプレゼントは、いったいだれが運んでくるのでしょうか。そう、サンタクロースの出番です。
親の間でもしばしば話題となるのは、子供たちはどのくらいの歳までサンタクロースの存在を信じているのだろうか、ということです。 欲しいと思っているものをそれとなく聞き出したり、サンタさんへの手紙を書かせたりして、あらかじめプレゼント準備をし、子供が眠った後にそっと枕もとに置く。そんなことを小さいころから続けていると、子供たちもそれなりにサンタの存在を信じてしまうようです。ロマンチックなのか、親バカなのか、いろいろ意見はあるでしょうが、親にとっても子供たちにとっても楽しい夢ですから、親子関係が良いものであるなら、素敵な習慣だと思っています。
問題は、いつどのように夢から覚めるのかということです。
テレビでも、新聞でも、そして子供たちの大好きなマンガ本でも、サンタクロースは実は両親だった、という情報はあちこちに転がっています。学校で友達から話が伝って来る場合もあるでしょう。なかには、先生の話に夢を壊される場合もあるようです。ちょっと物事の分別がつくようになった子供なら、ゲームでもおもちゃでも、いつも欲しいと思うものが届けられることに、おかしいと感じるようになるはずです。そして、何かきっかけがあれば、そうだったんだとあっさり納得するもののように思えます。
我が家の場合、上の子供は、大きくなったらもうこないんだよね、といってあっさり卒業しました。夢から覚めて終わったのか、夢のままで卒業したのか、まだ確かめられていません。それは、下にまだ夢の途中の子供がいるためでもあります。この下の子供がそろそろ卒業間近ですが、なかなか難しい状況です。今回もそろそろかなと思ったんですが、まだまだ信じているような口ぶりだったため、当日の夜に慌てて適当なプレゼントを探しに出かけることになりました。そう、まさにクリスマスイブの夜です。
深夜営業の店には、プレゼント用の包装を待つお客さんが、たくさん並んでいました。さてさて、このイブの夜に仕入れたプレゼントは、にわかサンタの手によってみんな無事に届けられたのでしょうか。我が家は、ねまき姿ではしゃぐ子供の声に送られての、翌朝の出勤でした。
そう、サンタクロースの本業は、まだ年末休みに入っていなかったのです。