子供とあゆむ足跡から


第34集 女の子のお祝い

男親にとってちょっととまどうできごとです(’01年8月作成)。


 女の子が女性となったとき、世間ではお祝いをするのが普通のようです。こんな時、男親は役に立たずで、ほとんど蚊帳の外です。いや、食事にでも出かければ費用はかかるから、無関係ではないのですが。初めての経験にとまどっている本人も、安心できるから祝うのはいいことだ、というのが母親の意見でした。これは、残念ながら男にはよくわからない感覚です。

 思春期の子供は精神的にも不安定であり、特に体の変化が大きい女の子の場合は、接し方が難しいと話に聞いていました。たしかに、このような場合、娘にかける言葉は、なかなか見つかりません。おめでとうというのも、なんとなく、まと外れな気もします。しかし、当の本人は、結構あっけらかんとしていますし、なんやかんやと母親とくっついていられるので、うれしそうです。母親も、携帯用の小物入れを用意したりして、二人で楽しそうに話しをしています。女同士ならばこそというところで、いまのところ母親の独壇場です。ここのところ、開き気味であった父親と娘との距離は、また少し遠のいてしまったかもしれません。

 子供の成長というのは、親にとって喜ばしいことではあります。母親の感想は、ほっとした、というものでした。でも、父親の私は、こんな場面に出くわすと、一人前になっていくことへのとまどいも感じてしまいます。まあ、この先家庭をもって親もとから離れていくことになるのでしょうから、少しずつ予行演習をしていることになるのでしょうか。

 女の子の方が精神的な成長が早いので、中学生くらいになると、大人のようなませた口を利くようになると言われています。我が家の娘に、まだそのような兆候は見られません。でも、体の変化が心にも影響を与えるのでしょうから、今後変わっていくのも時間の問題でしょう。そうなってくれた方が、父親とも話をするようになるのかな、と淡い期待も抱いています。

 突然娘が連れてきた婚約者に驚く父親と、事前に知らされていて涼しい顔の母親と。テレビドラマとしてはいかにもありそうなシチュエーションで笑ってみていられますが、いざ自分の立場となったら平常心ではいられそうもありません。こうならないようにするためには、娘とのコミュニケーションを図るより前に、夫婦のコミュニケーションをちゃんととっておかないといけませんね。
   


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