子供とあゆむ足跡から


第41集 個性を見つめる

人の性格はいつごろ決まるんだろうか(’02年7月作成)。


 高校を卒業してから、はじめて、全クラス合同での同期会が行われました。 私のいたクラスでは、卒業後すぐにクラス会を行っただけだったので、クラスメートもほとんど音信が無かった人たちばかりで、実に、四半世紀ぶりの再会となったのです。 さすがに当時の記憶は、はるかかなたへ飛んで行ってしまっていたので、押入れのすみから、卒業アルバムを引っ張り出して持っていきました。

 さすがに、これだけの月日が経っていますから、皆一見して、おじさん、おばさんという世代です。 なかには、そろそろ頭具合がさびしくなっているような、おやじさんもいました。 でも、結構残っているんですね、当時の面影が。 それは、外見ばかりでなく、しぐさや話し方においてもです。 せかせかと、せわしなく動き回っていた人、話し出すと、とまらなくなる人、おちょこちょいで、よく忘れ物をしていた人、当時垣間見えたそれぞれの個性が、年を取ってもそのまま残っていました。

 公立の高校であり、入学にあたっての偏差値分けも、それほど細かく行われなかったの時代でしたので、中学と同じように、いろいろな成績や個性をもつ生徒が集まっていました。 卒業後の進路も、東大に進学する人もいれば、そのまま高卒で就職するという人もいました。 今回再会したクラスメートも、医者、小学校の先生、酒屋のおやじ、と、実にさまざまな職業についていました。

 それぞれのたどった道は、決して平坦なものばかりではなかったと思います。 それでも、高校生時分の面影を色濃く残している様子を見ていると、この時期には、もう、かなりの程度、各人の個性というものが確立されていたんだと感じます。

 中学生から高校生にかけて、思春期に入って難しい年頃になると言われています。 我が家も子供たちも、そんな年頃にさしかかってきました。 そろそろ、自分自身の個性を友達との付き合いの中から、お互いの違いを通してぼんやりとでも自覚していくことが、必要な時期なんでしょうか。 もうすぐ、自分自身の方向を決めなければいけない時が、やってくるわけですから。
     


第40集へ<<= 第41集 =>>第42集へ

子供とあゆむ足跡から目次へ  ☆ホームページへもどる