第8章 街へ

September 8, 2006


大学のキャンパスや新しいオフィス街が近い

「マリア・クリスティーナ」という駅に着く。

名前がまるで人の名前のようだ。


券売機で切符を買う。

バルセロナの地下鉄は均一料金なのが嬉しい。


 

  (写真)これが地下鉄の切符 名詞くらいの大きさがある


これを自動改札に通すのだけど、

腰の位置にあるバーを、自分で手で押して中へ入る。

日本の改札のように、自動で開いてはくれない。


金属の3本の棒が横から出ていてその棒を回転させながら中に入るモノで、

日本にもあるヤツだ。


ホームに降りると、

どれくらいで電車が来るかがわかるカウント表示がある。

『これはありがたいサービスだけどスペインらしくないよな』なんて思う。


真っ白い塗装の電車が来た。

でも止まってもドアは開かない。

乗り降りするドアにはレバーが付いていて、

客はそれを手で捻ってドアを開ける。


初めて乗るときは、現地の人の後ろからどうやって開けるのか見てみた。

知らない土地に行った時は、現地の人にならうのが手っ取り早いやり方だよね。


電車の中はなんとも殺風景だ。

広告はひとっつもないし、窓はスプレーの落書きだらけだし、

座席は黒いプラスチック製で、床も黒、壁と手すりは白。

すっごく冷たい印象。


しばらくするとテープのアナウンスが流れた。

「次は○○」なんてご丁寧なサービスがあるのは、

日本だけだとと思い込んでいたので、ちょっと意外だった。


乗客はいろんな人が乗っていた。

白人、黒人、黒髪、金髪は当たり前と思っていたんだけど、

意外に東洋人系が多いのにはビックリ。

外を歩いてるときは気付かなかったけど、全ての人種がいる感じだ。

地下鉄の乗客=バルセロナ市民と考えても、ほぼ間違ってないだろう。

結構いろんな「顔」があって面白かった。


約15分ほど乗って「カタルーニャ」という駅で降りる。

改札を出る。が、出口は改札ようなものはなく、

人のウチの庭にあるような柵を手で開けて出る。

機械も無いし切符を出す必要もないし、

「勝手に出ていきな・・・」ってな具合。


地上に出ると、そこはカタルーニャ広場。

バルセロナの街の中心だ。


広場では、中高年だけの楽団が演奏していたり、

風船を持って走り回る子供がいたり、露店が出てたりして賑わっている。


広場の周りには、大型のショッピングモールや、

有名ブランドの店があって人通りが多い。


ヨーロッパの街には必ずこうした広場があって、

サッカーチームが優勝報告をしたり、政治的な集会があったりするのだけど、

日本にはそういう広場がなんで無いんだろう。

土地に対する概念の違いなのか??


その広場の地下にある観光案内所で、観光用チケットを買う。

『オラ!』

「オラ!」

『バルセロナカード(←観光チケット)、4デイズ。プリーズ』

「OK! Speak english? 」

『ア リトル』

対応したのは大学生だろうか。

チケットのことを英語でいろいろ説明されるんだけど、

ほとんどわからず・・・。

でも、そこはテキトーに返事しておいた。


 

このチケットがあると、

地下鉄が乗り放題なのと、いろんな観光施設が割引になるありがたいチケットだ。


それを持って、さあ観光だ。



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第2章 エールフランス

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第4章 パリからバルセロナへ

第5章 来たぜバルセロナ!

第6章 聖地カンプノウ

第7章 言葉の壁

第8章 街へ

第9章 地中海

第10章 コロンブスの塔

第11章 バルセロナというクラブ

第12章 いよいよ試合開始

第13章 バルセロナvsオサスナ

第14章 サグラダファミリア 1