第12章 いよいよ試合開始

September 9, 2006


試合時間が近づくにつれて、スタジアム周辺には人が溢れ活気が出てきた。

コロンブスの塔のエレベータで一緒になったチェコ人もいた。


 


 


 

  (写真 上3点)スタジアム周辺の賑わい


 

  (写真)チケット売り場 この日は当日券もあった


試合開始2時間前には、選手が乗ったバスがやってきた。

中の選手を見ようとしたが光を反射する窓ガラスでよくわからなかった。


警備員のおやじに開門時間を聞こうとした。

だが両手を拡げ「わからない」とジェスチャー。

英語がわからないからなのか、開門時間が決まっていないのか、

どっちなんだ?


あたりにはユニフォームを着た子供がはしゃいでいる。

国によっては、サッカー場はフーリガンなど

危険なサポーターが多いところもある。

でもここはそんなことを全く感じさせない。

ここはバルサを愛する全ての人の聖地なのだ。


 


 

  (写真)ホントに子供が多かったのは驚き


さあ、俺も入場だ!

まず席を探す。

チケットには座席番号が書いてある。

だけど現地語がわからないから、

チケットの表記の縦列と横列を示す数字が、どっちがどっちかわからない。


周りを見ると、案内係のようなオヤジが立っていた。

私服を着ているのでボランティアなのだろうか。

訊いてみると、親切に教えてくれた。

『グラシアス!』


 

  (写真)僕の席は、なんと17列目 席からの眺めはこんな感じ


 

  (写真)19:30なのにこの明るさ!


席がわかったら、今度は選手が見たい。

スタンドの最前列に行き、選手が出てくるのを待った。


しばらくしてウォーミングアップのため選手が出てきた。

同じように、ファンはみな練習を食い入るように見てる。

世界的知名度のあるクラブなので、

観客もいろんな人種がいる。

街や地下鉄ではほとんど見なかったが、

日本人(らしき東洋人)も何人かいた。


ウォーミングアップが終わり、選手が引き上げていく。

サポーターからの声援に、選手はみんな気さくに手を振ってくれる。


 

  (写真)左からジュリ(フランス代表)、グジョンセン(アイスランド代表)、モッタ


 

  (写真)左からシャビ(スペイン代表)、エトー(カメルーン代表)、マルケス(メキシコ代表)


 

(写真)左からメッシ(アルゼンチン代表)、ザンブロッタ(イタリア代表)、テュラム(元フランス代表)


キックオフ間近。

デカいバックスタンドを見上げれば、

選手がアップしているときはガラガラだったのに

いつの間にかいっぱいになっている。

地元の人たちは、開始直前にやってくるようだ。


観客は老若男女、あらゆる世代がいる。

日本のように若者ばかりじゃない。

おじいちゃんおばあちゃんが家族と一緒に観戦している。

そんなグループがあちこちにいる。

ここの人たちは、本当にサッカーが好きなんだな、

バルサが好きなんだな、と思わせる。


すると、バルサの歌「イムノ(応援歌)」のイントロが流れる。

♪チャーチャーチャ、チャチャチャチャチャ


イントロと同時にみんな突然立ち上がった。

そしてみんなで歌い始めた。

サッカーファンなら日本でもおなじみのあのメロディだ。


♪バルサ! バルサ! バールサ!



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