異端文学の巨匠団鬼六の秀作『お柳情炎』は、東映映画『緋牡丹博徒』にヒントを得て、ヒロイン「緋牡丹のお竜」を演じた美人女優の藤純子をイメージして書き上げたらしい。またこの小説は、谷ナオミ主演のにっかつロマンポルノとして映画化されている。
それから30年近く時を隔てた2004年、この『お柳情炎』を漫画家長田要が独自の解釈を加えてコミック化し、鬼六ファンのみならず多くのコミックマニアを魅了した。
そしてつい2008年、『物語舘アマゾニア』管理人の宏一郎氏がコミック版『お柳情炎』をもとに小説を書き起こし、『お柳の受難』として氏のウェブサイトに公開している。
たまたま宏一郎氏の『お柳の受難』を読んだ鬼庭は遊び心をいたく刺激され、「俺もやってみるか」と思い立った。そこで宏一郎氏の作品と団鬼六氏の原作ならびに長田要氏のコミックを参考に、鬼庭流の官能小説に仕立て上げたのがこの『贋作・お柳情炎』で、まさに贋作と呼ぶ他はない作品だが、お楽しみいただけると思う。
第1章 お柳受難旅 【2010年9月13日up】
第2章 柔肌の喘ぎ 【2010年9月13日up】
第3章 言葉の罠 【2010年9月13日up】
第4章 満座の生き恥【2010年10月20日up】
第5章 花芯の敗北 【2010年10月20日up】
第6章 噂の女郎 【2010年11月17日up】
第7章 お柳を捜す男【2010年11月17日up】
第8章 一縷の望み 【2010年12月23日up】
第9章 奈落に咲く花【2010年12月23日up】
第10章 銀次郎の足音【2011年1月23日up】
第11章 嵐の予兆 【2011年2月24日up】
第12章 無情の宣告 【2011年3月29日up】
第13章 凛と咲く侠花【2011年3月29日up】
第14章 凍てつく朝 【2011年4月27日up】
第15章 縄肌晒し 【2011年4月27日up】
第16章 大の字磔 【2011年5月27日up】
最終章 お柳炎上 【2011年5月27日up】
約8か月を要しましたが、ようやく完結させることが出来ました。改めて通読いただければ幸いに存じます。
2011年5月27日 鬼庭秀珍
|